公益財団法人JKA 競輪補助事業完了のご報告
このたび、多くの方々のご支援・ご協力により、公益財団法人JKA「2023年度 障がい者グループホームの建築 補助事業」を無事完了することができました。ここに補助事業完了のご報告と、新しく整備したグループホームのご紹介をいたします。
なお、事業の完了にあたっては、事務手続を担当していただいたJKA補助事業課の皆様、設計士・施工業者の皆様、グループホームの建設にご理解をいただいた七房地区をはじめとする地域の皆様、関係する全ての方々に深く深く感謝いたします。
事業の目的
社会福祉法人るりがくえんでは、基本理念として「私たちは、社会的自立/自律を目指してハビリテーションに挑戦します。」を掲げ、障害者支援施設、宿泊型自立訓練、就労継続支援B型、共同生活援助事業を運営しています。その中でも、共同生活援助事業所は、当法人の基本方針である「意思と人格を尊重した福祉サービスの提供」、「自立/自律と社会経済活動への参加を促進する支援」、「地域福祉の増進のための積極的な連携」の最前線として、山口市内の2地域(鋳銭司・宮野)において8棟のグループホームを整備しています。
今回整備を行った「るりがくえんきららホーム」は、山口市宮野の地で平成16年に既存施設を改修して開設した定員12名のグループホームです。現在は男性12名、20代から70代までの幅広い年代の方が生活されており、日中は併設の就労継続支援B型事業所を利用されたり、地元企業で就労されたりしています。
今後も事業継続が必要とされていますが、現行の建物は新築後42年が経過しており、老朽化により居室を含めた雨漏りや設備の不調が頻発し、補修も困難な状況となっていました。また、当該地は開設後の平成18年に土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域に指定されており、近年では異常気象を原因とする記録的な大雨による土砂災害発生の危険性も高まっています。
そうした状況を踏まえ、現在利用されている方に、住み慣れた地域の中で、安全・安心・快適な住環境を提供することを最優先課題とし、今回、比較的支援を多く必要とする方を想定した共同生活住居(定員8名)について、今後の高齢化や障がいの重度化及び、スプリンクラー等の消防設備の必要性から、新築により整備することが必要と考え、補助事業を実施しました。
なお、整備にあたっては、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザ発生等の緊急時に隔離スペースとして利用できるように、トイレとシャワーブースを内包した居室を設けています(女性対応の短期入所用の居室としても申請予定)。また、山口市の障害福祉計画に基づく利用ニーズの増加に対応するため、居室に転用可能な予備室も備えています。
施設の概要
施設名称 | るりがくえんきららホーム 七房A棟 ※競輪補助事業 | るりがくえんきららホーム 七房B棟 |
利用定員 | 8名 (比較的支援を多く必要とする人を対象) | 4名 (比較的自立度の高い人を対象) |
構 造 | 木造2階建て 延べ面積279.06㎡ | 木造2階建て 延べ面積112.07㎡ |
設 備 | 冷暖房設備、合併浄化槽設備、スプリンクラー設備 | |
建物の名称について | 今回整備した2棟の建物は、それぞれの名称を「七房A棟」「七房B棟」としました。「七」はラッキーナンバーとして認知されており、幸福や幸運をイメージする言葉です。また、「房」は小部屋、住まいを意味します。このことから「立地させていただいた七房地域を始め周辺地域と共に幸せに暮らせる住まい」という意味を込めて命名しました。また、2棟の建物は、それぞれのコンセプトにより、「あんぜん・あんしん」を意味するA棟と、「地域の中で自分らしく生きる(Be myself)」を意味するB棟としています。 |
整備の概要
1 | 2021.10.26 | 整備予定地購入 |
2 | 2022. 7. 1 | 基本設計契約 |
3 | 2023. 4. 1 | 公益財団法人JKA補助金交付決定 ※七房A棟 (2023年度 障がい者グループホームの建築 補助事業) |
4 | 2023. 4.10 | 実施設計・監理業務契約 |
5 | 2023. 8.17 | 工事請負契約 |
6 | 2024. 2.21 | 完了検査 |
7 | 2024. 3. 6 | 工事完成・引渡し |
予想される事業実施効果
今回、補助事業によりグループホーム(定員8名) を新築整備したことで、現在利用されている方が、老朽化し危険区域に立地している現行のホームから移転し、住み慣れた地域の中で、安全・安心・快適な環境で生活を続けることができるようになりました。
また、住居内にトイレとシャワーブースを内包した居室を設置していることにより、感染症発生時に施設内での感染拡大のリスクを軽減することができます。その他にも、山口市の障害福祉計画に基づく利用ニーズの増加に対応するため、居室に転用可能な予備室も備えており、新しく地域生活を希望する人にとって、住まいの場の選択肢の一つとなることが期待できます。